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捧げもの第二弾はカミシーでっす。
がんだむで腐CPを書く日が来るとは思いませんでした しかもクロスオーバーだよ!





* * * * *


「…シーブック?」
「ん?」

会議室に人の気配がすると思って覗いてみれば、そこにはシーブックがいた。
どうやらここで何か食べていたようで、振り返った彼の口元が動いている。
よくよく見れば手元には小さなケーキがあって、それを俺が見つけた事に気付いたのか、
シーブックは居心地悪そうに、それでも食べていたケーキをごくりと飲み込んだ。

「…なんだ、カミーユか」
「なんだ、とはご挨拶だな」

文句を言ってやれば、シーブックは笑う。
見つかったのはそっちなのに、と思ったが、見つけた人物が俺だったから安心したんだろうか。
(艦長たちだったら怒鳴られていたかもしれないしな)
そう結論付けて、俺は話を先に進める事にした。

「なあ、何でケーキなんか食べてたんだ?」
「これは…セシリーが作ったからって差し入れで貰ったんだ。ちょうど腹も減ってたし」

理由を問えば、あっさりと答えは返ってきた。
成程確かに、日々の訓練や戦いによる俺達の消費エネルギーは相当なものだ。
三食で足りるかと言われたら、正直なところ足りないという答えがほとんどじゃないだろうか。
それを補うために、シーブックの恋人が作ってくれたのだろう。
(…恋人、か)
そう思ったら、何故か苛々した気持ちが沸き上がってきた。シーブックに恋人がいたところで何だっていうんだろう。

「ふーん…恋人がいる奴はいいよな」
「べ、別にセシリーと僕はそんなんじゃない!それに、カミーユにだってファがいるじゃないか」
「はあ!?」

シーブックの口からその名前が出てくるなんて思わなくて、大きな声をあげてしまった。
誰かが来るかと思って口を抑えたが、俺の予想は外れたようで誰もやってこない。
ほっと溜め息を吐いてから、シーブックを睨み付けた。

「どうしてそうなるんだ、ファはそんなんじゃない」
「僕とセシリーもそうだよ」

俺の態度にむっとしたようで睨み返されたが、元々の性格のせいかあまり迫力がないように見える。
そこでふと、先程シーブックが言った言葉と同じ事を自分も言っている事に気付いた。

「……」
「…おんなじだな、僕達」
「…そうだな」

腹を立てるのも馬鹿らしくなって、無意識のうちに握りしめていた拳を開いて頭を掻く。
シーブックは睨んでいたのか嘘のように笑みを浮かべていて、思わず見惚れてしまった。

(大体、俺は何に苛ついてたんだ)

笑い返そうとしたところではたと気付く。
苛立ちの原因なんて、今の短い会話ですぐにわかる事じゃないか。
そう思ったら、知らず知らずのうちに表情が固まっていたらしい。シーブックが眉根を寄せ、カミーユ?と俺の名前を呼んだ。

「な、なんでもない」
「そうか?あ、カミーユも腹が減ってるんじゃないのか?ほらこれ、」

シーブックはそう言って、ケーキをフォークに差し、俺の目の前に差し出してくる。
けれどそれを食べる事は叶わなかった。
動揺を見せまいと視線も合わせずに背を向けたからだ。

「カミーユ?」
「用事を思い出した。それに、せっかく友達が作ってくれたんだろ、お前が全部食べろよ」
「言われてみればそうか。じゃあ遠慮なく…あ、カミーユ」
「…なんだよ」

何度も名前を呼ばれるものだから、つい振り返ってしまったのがまずかった。
目の前には優しい笑みを浮かべたシーブックがいて、

「いってらっしゃい、なんてな」
「!!」

そんな言葉を投げかけてくるものだから、思わず、そう思わず

「また、二人で会ってもいいよな」
「えっ?」
「なんでもない!じゃあな!」

本音を零してしまったのだ。
鈍感なのかそれが素なのか、シーブックには聞き返されてしまったけれどそんな事はどうでもいい。
一人で勝手に取り付けた約束だが、押しきってしまえばいい、と結論付けて俺は部屋を出たのだった。

(今度は二人で飯食いに行くのもいいかもな)

自覚してしまえばあとは前に進むだけだ。
我ながら名案だな、と頷いてから俺は颯爽と歩き出した。


* * *

とりあえず、キャラ崩壊してないことを祈っておきます。イメージ違ってたらほんとごめんなさい!
舞台はスパロボ世界でおねがいします
…と、いうかクロスオーバーってそれ前提だと思ってますがどうなんでしょ。
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