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FE覚醒に見事なまでに嵌り、
ロンルフ♀の支援S見てからもやもや考えてたものを書いてしまいました。
ロンクーさんとルフレの会話を考えるだけでもえる。






* * * * *


(…またか)

訓練から戻ってきた帰り道、目の前を歩いているルフレの姿を見て俺は溜息を吐いた。
いつものように分厚い本を持ち、それを読みながら歩いている姿は危なっかしい。
転んだらどうする、と以前も注意しておいた筈だがどうやらすっかり忘れているようだ。
大体、あいつはひとつの事に集中しすぎるきらいがある。
仕方がないので再度注意するか、と近寄ろうとした瞬間、ルフレの身体がぐらりと傾いた。

「え、」
「!!」

咄嗟に走り出して倒れかけたルフレを支える。
どさり、と重い音が鳴ったのは先程読んでいた本が落ちたのだろう。
ルフレは驚きのあまり目を瞬かせ、何を言うでもなく口をあけたままだった。
目が合うと途端に時間が動いたかのように、あ、あの、と小さく声をあげる。

「私…転びました?」
「…転ぶ前に助けたんだが」
「あ、そ、そうですよね!」

すみません、前が見えてませんでしたと笑うルフレは反省の色などまったく見えない。
これを見て、イーリス自警団でなくてはならない軍師であると誰が思うだろうか。
俺は深い溜息を吐いてからルフレから離れ、相手をじろりと睨みつけた。

「…言いたい事はそれだけか」
「あ!ありがとうございます、ロンクーさん!」
「違う、礼などいい。以前にも言った筈だ、歩きながら本など読むなと」

そう言ってやれば、ルフレは悪戯が見つかった子供のように縮こまり、すみません、と呟いた。
戦いにおける戦術や指揮をとる姿からは想像もつかない姿だ。
反省はしているものの、ひとつの事に集中すると周りが見えなくなるのはルフレの長所でもあり短所でもある。
目が離せないというのはこういう事を言うのだろう。

「…まあいい。俺が見ていれば済む事だ」
「えっ?」
「何でもない。ともかくだ、本を歩きながら読むのは禁止だ。いいな」

俺の言葉にルフレはうう、とうめき声を上げた。
お前は女の自覚がないのか、と言いたくなるようなその姿に思わず口角が上がる。

「決定事項だからな。破るなよ、軍師殿」
「そういう時だけ軍師扱いですか!」

卑怯です!と反論してくるルフレをそのままに、俺は背を向けて歩き出す。
後ろから名前を呼ぶ声が聞こえてきたが、そんなものは無視した。

(まったく、おかしな奴だ)

俺が女嫌いだと知って近付いてきたのはルフレが初めてだ。
ルフレの策のおかげで、触れられても拒否反応が出なくなった。
けれど、先刻のように咄嗟の反応が出来るのはルフレ相手だからだと分かっている。
たったひとり、女嫌いの俺が嫌いではない女。それがあいつだ。

「…嫌いではない、か」

これがどういった意味を持つのか、今は考えないようにしておこう。
本日何度目かの溜息を吐いて、俺は後ろから追いかけてくるルフレから逃げるように走り出したのだった。



* * *

ロンクーさんまじツンデレかわいい。もっと素直になれよ…!
ほんとはこの後リズたちが出てきてからかう展開にしようと思ってたけど省略。
だれかそんなロンルフください。
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